ECの送料を安く抑える方法とは?送料値上げの実情や送料の決め方も含めて徹底解説

Last Updated on 2022年12月14日 by art-mylogi

ECを運営している事業者にとって、送料の値上げの影響は大きいです。昨今、EC市場の拡大により配送機会が急増したため、送料の値上げは止むを得ないですが、送料をできるだけ安く抑える方法は存在します。送料を下げることで価格の面で競合企業と差別化することが可能です。

そこで本記事ではECの送料を安く抑える方法について、送料の決め方のコツや送料値上げの実情なども含めて徹底解説いたします。

この記事を監修した人

藤井 玲

2002年に楽天市場へ出店したことをきっかけに、EC支援サービスの提供をスタート。
累計18年、150社以上のサイト制作、運営経験を持つ。
一部上場企業のECサイトを10年間運営した経験から、運営全般、フルフィルメントの知見が豊富。
現在は、Shopify Expert Partnerとして、ECサイトの新規出店支援はもちろん、
売上改善や業務改善などのコンサルティングを手掛けている。

配送料の値上げが相次ぐ理由とは?

ヤマト運輸や佐川急便、日本郵便など宅配大手3社は配送料を引き上げています。ではなぜ、配送料の値上げが相次いでいるのでしょうか?
そこには2つの理由があります。

多頻度小口配送の増加

昨今、EC市場の拡大により多頻度小口配送が主流になりました。多頻度小口配送とは少量の商品を頻繁に配送することです。この多頻度小口配送や受取人不在による再配達の増加により配達の効率が下がっているため、配送料を値上げせざるを得ない状況になっています。

運送業界の待遇悪化

運送業界全体の平均年収は300万円〜450万円ほどです。この金額を見ると、低賃金であると思う方は少ないかもしれませんが、運送業界で働く場合、多くの方がドライバーとして活躍しています。ドライバーは拘束時間が長く、時給換算で考えると待遇がいいとは言えません。このように、長年蓄積した運送業界の課題が配送料の値上げに影響を与えているようです。

2020・2021年度の配送料値上げ状況

配送料の値上げが話題になっている昨今ですが、実際に2020年度、2021年度にどのような企業が配送料の値上げを行ったのでしょうか?

2020年度には、ROOFTOP ONLINE STOREが全国一律(一部地域を除く)で1梱包の送料を800円から900円に値上げしました。また、2020年5月、花王ダイレクト販売サービスも全国一律550円(税込)から660円(税込)に値上げしました。
そして日本郵便は2021年4月1日より国際便の一部料金を改定することを発表しています。
参照:国際郵便の一部料金改定のお知らせ

[ネットショップの送料比較]ECの送料の相場とは?

大手ECサイトの送料の相場はいくらなのでしょうか?
以下で大手ECサイトの送料の相場をご紹介します。

サイト名 送料
楽天 ・各店舗によって異なる
Amazon ・合計代金2000円未満の場合、送料410円
ZOZOTOWN ・一律210円(税込)
ヨドバシドットコム ・送料無料
ショップリスト ・1つの注文につき送料400円

ECの送料の決め方のコツ

送料は購入の際に消費者が確認する大きな購入決定要因です。そのため配送料金の設定に関して悩む事業者も多いと思います。そこで今回はECの送料の決め方のコツを2つご紹介いたします。以下で詳しく解説いたします。

消費者目線と利益率を考慮して送料を設定する

その商品に対して、送料がいくらであればユーザーは購入してくれるのか、商品者の目線に立って送料を設定することが重要です。しかし、自社の利益率を度外視して送料を設定してしまうと自社の負担が大きくなってしまいます。消費者目線に立ちながらも自社の利益率を考慮しながら適切な送料を設定することが重要です。

競合企業の相場を調べる

送料を設定するときは自社が利用しているECモールや競合企業の相場を参考にすることをおすすめいたします。競合企業の送料を調べることで自社に最適な送料の判断がしやすくなります。

ECの送料を安く抑える方法

送料を他社よりも安く抑えることができれば、競合と差別化することができます。送料を含む価格は未だに大きな購入決定要因です。そこで今回はECの送料を安く抑える方法を3つご紹介します。

梱包の無駄を省く

梱包の無駄を省くことで送料を安く抑えることができます。梱包に無駄なコストがかかっている場合は多くあります。商品に対して大きすぎる梱包を行うと、無駄な送料がかかってしまいます。商品の形状によっては大きいサイズを使わざるを得ない場合でも、パッケージを見直して適切なサイズで配送することで送料を安く抑えることができます。

配送会社と法人契約をする

ECの送料を安く抑える方法として配送会社と法人契約をすることもおすすめです。法人契約をすることによって配送料が割安になる場合があります。法人契約をするにはある程度まとまった出荷数が必要です。しかし、規模が小さい事業者であっても将来的な出荷予測によっては好条件で契約を結べる可能性があります。

物流業務を外注する

物流業務をフルフィルメント代行会社に外注することで、送料を安く抑えることができます。事業が拡大し出荷量が増えると在庫管理や梱包作業、検品など様々な業務の負担が重くなっています。そこでおすすめなのが物流業務の外注です。物流業務を外注することで、物流業務に割いていた時間や人員を大幅に削減することができるため、その分送料を安くすることも可能です。

送料値上げのお知らせの書き方

多頻度小口配送の増加やドライバー不足などによって、どんな企業であってもこれから送料の値上げをせざるを得ない状況が訪れることが考えられます。実際に送料の値上げを実行することになった場合、顧客に対してどのようにお知らせすればいいのでしょうか?

送料の値上げのお知らせに必要なのは「お客様に対してご理解をいただく文章」「改定後の送料」「改定日」です。「お客様に対してご理解をいただく文章」には値上げに至った背景と値上げに対するお詫び文を含めることをおすすめいたします。

まとめ

本記事ではECの送料値上げについてご紹介いたしました。
送料は消費者にとって重要な購入決定要因です。送料値上げが相次ぐ昨今ですが、送料を安く抑える方法はあります。本記事が送料を設定する際のお役に立てれば幸いです。

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