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在庫管理を成功させる『見える化』とは?メリットや改善事例について解説!

Last Updated on 2022年11月8日 by art-mylogi

在庫管理を見える化するメリットや方法は?在庫管理を見える化した事例は?と気になっていませんか。

結論、在庫管理を見える化するメリットは、以下の5つになります。

・在庫切れや過剰在庫を防ぐことができる
・業務効率化が期待できる
・コスト削減につながる
・倉庫スペースの無駄をなくすことができる
・サービスの品質が保持される

また在庫管理を見える化するには「ロケーション管理を行う」「在庫管理システムを導入する」「5Sを徹底する」という方法があることも覚えておきましょう。

この記事では他にも、在庫管理を見える化した会社の事例や在庫管理の見える化におすすめのシステムなどを紹介していきます。ぜひ参考にしてくださいね。

在庫管理の見える化とは?

在庫管理の見える化とは、商品の在庫状況を誰が見てもすぐにわかるようにすることです。

在庫管理の見える化をするためには、「ロケーション管理を行う」「システムやエクセルで商品の在庫状況を記録する」「5Sの徹底をする」といったことを行う必要があります。

これらをきちんと実行できれば、倉庫内の「在庫切れ・過剰在庫の防止」「業務効率化の促進」「コスト削減」につなげることができるでしょう。

在庫管理を見える化するメリット

まずは在庫管理を見える化するメリットを紹介していきます。

・在庫切れや過剰在庫を防ぐことができる
・業務効率化が期待できる
・コスト削減につながる
・倉庫スペースの無駄をなくすことができる
・サービスの品質が保持される

それぞれ見ていきましょう。

在庫切れや過剰在庫を防ぐことができる

在庫管理を見える化することで、在庫切れや過剰在庫を防げるといったメリットがあります。

そもそも在庫管理の見える化とは、在庫の状況(在庫数・入荷待ち・出荷済みなど)を誰でもすぐに把握できる状態のことを指します。つまり倉庫内のスタッフが誰でも在庫状況を把握していれば、「商品の在庫が足りなかった」「在庫を持ちすぎて品質が下がってしまった」といったことが防げるというわけです。

在庫切れや過剰在庫は、販売の機会損失や品質の低下による廃棄のため企業の不利益になってしまいます。在庫管理の見える化を徹底して、適正な数の在庫を発注するようにしましょう。

◆発注業務の時間も削減できる

 
在庫管理の見える化を行うと、在庫切れや過剰在庫を防ぐだけではなく、発注業務の時間を削減することもできます。

というのも、在庫管理の見える化をしていないと、発注が必要な商品を倉庫で見て回り、一つ一つの数量をいちいちチェックしなければならないから。

また在庫管理が属人化してしまうと、発注をするたびに商品の場所に詳しいスタッフへの確認が必要になり、それにも時間がかかってしまいます。

在庫管理の見える化を行えば、誰でもすぐに商品の状況を確認することができ、発注時間の短縮にもつながりますよ。

業務効率化が期待できる

在庫管理の見える化を行うことで、業務効率の改善も期待できるでしょう。

なぜなら、在庫管理の見える化を行えば、ピッキングの際、出荷する商品を探し回る必要がなくなるから。倉庫内の見える化では、倉庫内でロケーション(住所)を割り振り、必要な商品がどの場所にあるか一目でわかるようになります。

結果として、その商品がどこにどれだけあるかをすぐに確認できるようになり、効率的なピッキングが可能になるのです。

コスト削減につながる

在庫管理の見える化を行うと、倉庫内のコスト削減にも期待することができます。

というのも在庫管理の見える化を行うことで、ピッキング業務や発注業務が効率化され、必要な人件費を削減することができるから。
これまでよりも少ない人員でも、効率よく作業ができるようになるため、人材採用費の削減にもつながるからです。

もちろん在庫管理システムなどを導入する場合は、システムの導入費用が掛かってしまうので、削減できる人件費とのバランスを見なければなりませんが、上手に在庫管理の見える化を行えば、大きくコストをカットすることができるでしょう。

倉庫スペースの無駄をなくすことができる

在庫管理の見える化を行うと、倉庫スペースの無駄をなくすことができるというメリットもあります。

なぜなら在庫管理の見える化では、基本的に倉庫内に住所を割り振るロケーション管理を行い、その中でも保管スペースを最大限活用できるフリーロケーションという方法で商品を保管することができるから。

フリーロケーションとは、入庫した商品を空いている棚に保管する管理方法のこと。倉庫内の空いているスペースに自由に商品を保管できるため、保管スペースを無駄なく利用することが可能です。(導入には商品の位置をすぐにわかるようにするため、在庫管理システムの利用が必須となります。)

このように在庫管理の見える化を行えば、貴重な倉庫スペースを最大限利用することができ、その分保管場所代もコストカットすることができるでしょう。

◆倉庫内の安全性も高くなる

 
また倉庫スペースの無駄をなくすことで、倉庫内の作業スペースを広く取ることができるため、作業スタッフの安全性も高くなると言えるでしょう。

ピッキングの作業スペースが狭いと、転倒などの原因になりますし、動きが取りにくいため作業効率も下がってしまします。

在庫管理の見える化を行うことで、倉庫スペースの無駄をなくし、作業スタッフにとっても働きやすい環境を整えることができますよ。

商品品質が保持される

在庫管理の見える化を行うことで、商品品質の保持も期待できるでしょう。

というのも、在庫は賞味期限などが無いような商品であっても、長期間保管すると紫外線や湿気などで商品の状態が悪くなってしまいます。
在庫管理の見える化を行えば、古い商品から先に出荷していく仕組みをつくることができるので、商品の品質も保持していくことが可能になるでしょう。

在庫管理を見える化する方法

ここでは在庫管理を見える化する方法を紹介していきます。

・ロケーション管理を行う
・在庫管理システムを導入する
・5Sを徹底する

それぞれ見ていきましょう。

ロケーション管理を行う

在庫管理を見える化していくためには、まず倉庫のロケーション管理を行うようにしましょう。

ロケーション管理とは、倉庫内の保管場所にそれぞれ住所を割り振って、在庫を保管する方法のことです。

この方法を導入すれば、在庫商品がどの場所に保管されているかすぐにわかるようになり、倉庫作業をより効率的に行うことができるでしょう。

またロケーション管理では、2つの方法をうまく使い分けることで、より効率的に在庫管理をすることができます。ここからは、それぞれの方法を詳しく見てきましょう。

◆固定ロケーション

 
固定ロケーションとは、在庫の種類ごとに保管場所(住所)を固定する管理方法です。

固定ロケーションを行うことで、作業の担当者は何がどこにあるかを把握しやすくなります。また、商品の保管場所が一定に決まっていることで、商品の欠品にすぐ気づけるようになるといったメリットもあるでしょう。

一方で、固定ロケーションで商品の保管場所を決定してしまうと、保管スペースが無駄になりやすいという欠点があることも覚えておきましょう。

◆フリーロケーション

 
フリーロケーションとは、倉庫内の空いているスペースに商品を自由に保管していく方法のことです。

フリーロケーションのメリットは、保管スペースを最大限活用できるということ。

また新商品が入荷された場合にも、倉庫内のレイアウト変更などをする必要がないといった利点もあるといえるでしょう。

しかしフリーロケーションを行う場合は、ピッキング作業に時間がかかるといったデメリットがあることも覚えておいてください。このデメリットを解消するには、在庫管理システムを導入するのがおすすめです。

在庫管理システムを導入する

在庫管理を見える化していくために、在庫管理システムを導入するのもおすすめです。

在庫管理システムとは、在庫の過不足をなくすため在庫情報や入出荷情報を管理・把握するシステムのこと。基本的に以下のような機能が搭載されているシステムがほとんどです。

・在庫一覧機能(商品の種類ごとに在庫数を確認、管理できる機能)
・入出荷管理機能(入出荷する商品を記録する機能)
・検品管理機能(入出庫する商品の数量や品目に間違いがないかチェックする機能)
・棚卸機能(棚卸の際使える機能)

他にもそれぞれのシステムによって、利用できる機能があったり、他のシステムと連帯することができるサービスもあります。

もちろん導入には費用がかかりますが、作業効率や保管効率をアップさせることができるため、結果的にコスト削減につながる画期的なサービスといえるでしょう。

※おすすめの在庫管理システムが知りたい方はこちらをクリック

◆予算がない場合はエクセルでの管理も◎

 
もし「自社倉庫に在庫管理システムを導入するための予算がない」という場合は、エクセルで在庫の記録を行うことが可能です。

エクセルでの在庫管理表では、「商品コード」「入庫数」「出庫数」「在庫数」「担当者」「入出庫先」といった情報をまとめておくと便利です。(他にも必要であればロケーションナンバーなどを記録しておきましょう)

▼在庫管理表 例

またネット上では「エクセル 在庫管理表」と検索すれば、エクセルの在庫管理表のテンプレートなどを無料でダウンロードすることもできるので、自分で作るのが難しいという人は試してみてくださいね。

5Sを徹底する

在庫管理を見える化するためには、5Sの徹底も心がけましょう。

5Sとは「整理」「整頓」「清掃」「清潔」「しつけ」の頭文字Sをとったもののことです。

★5Sとは
「整理」…不要なものと必要なものを分け、不要なものは処分すること
「整頓」…散らかり乱れている物を、きちんとかたづけ整った状態にすること
「清掃」…きれいに掃除すること
「清潔」…きれいで整った状態をキープすること
「しつけ」…清潔な状態をキープするよう習慣づけること

5Sを徹底することで、「商品の在庫がどこにあるかわからない」「在庫が散らかっていて作業スペースが狭い」「倉庫内が不潔で在庫の状態が悪くなった」といったことを防ぐことが可能です。

5Sの徹底は、倉庫内のスタッフの心がけにより行うことができるので、常に意識し習慣づけするようにしましょう。

在庫管理の見える化に成功した事例

この章では在庫管理の見える化に成功した事例を2選紹介していきます。

・精密機器計測工場A社
・化粧品ネット通販会社B

それぞれ見ていきましょう。

精密機器計測工場A社

物流にかかる費用を削減するために、見える化による施策を実施しました。

改善ボードによる改善内容の表示や改善手順書の作成を行い、作業改善の位置や効果を従業員に周知させました。その結果、作業生産性の向上だけでなく、配送にかかるコストを削減することに成功しました。

化粧品ネット通販会社B

化粧品ネット通販会社Bは、ネット通販、カタログ通販、対面販売を実施する化粧品ネット通販会社。

自社物流センターの業務効率化のため、在庫管理システムを導入したところ、25名体制で21時までかかっていた出荷が、今では12名のスタッフで18時半には作業が終わるようになりました。

業務効率化により人件費の削減をすることで、提供商品の値引きや送料無料キャンペーンなどを実施することができ、結果として昨年比150%の売上を達成することができました。

在庫管理の見える化におすすめのシステム3選

ここでは在庫管理の見える化におすすめのシステムを3つ紹介していきます。

■EC・通販事業者の在庫管理ならmylogi
■手軽に導入できる在庫管理システムはzaico
■在庫管理システムのカスタマイズをしたいならアラジンオフィス

mylogi


mylogiは、アートトレーディング株式会社が提供する在庫管理システム。

一番の強みは、ECや通販の物流倉庫に特化しているというところ。通常のバーコードで行う倉庫管理機能の他に、各ECサイトやモールでの在庫表示を自動で変更してくれる受注管理システムも搭載されているので、EC事業者の在庫管理にぴったりのシステムなんです。

また倉庫管理では、Amazonや楽天などの委託倉庫の在庫管理も併せてできる”複数倉庫管理機能”も搭載されているので、自社商品の在庫状況を一括で把握することが可能です。

システムの操作に関しても、専門のサポートスタッフからの丁寧なレクチャーがあるため、初心者の倉庫スタッフでも安心して利用することができますよ。

\mylogiについてもっと詳しく知りたいなら/

zaico

zaicoは、株式会社zaicoが提供する在庫管理システム。

一番の魅力は、とにかく手軽に使い始めることができるところ。一番ライトなプランであれば無料で使い始めることができますし、多くの機能(複数人での管理やピッキングリストの作成など)を使いたい場合でもMAX月9,800円で在庫管理システムを利用することができるんです。

システムの操作もスマホで直感的に行うことができるので、初めて在庫管理システムを使うという倉庫スタッフにもおすすめですよ。

アラジンオフィス


アラジンオフィスは、株式会社アイルが提供する在庫管理システム。

一番のおすすめポイントは、それぞれの業界に特化した機能のシステムを利用できるところ。例えば、アパレルの倉庫であれば『アラジンオフィス forファッション』、食品であれば『アラジンオフィスfor foods』といったように、扱う商品にあわせたパッケージが用意されているんです。

またそれぞれの会社で必要な機能は、カスタマイズが可能です。専属の担当者と打ち合わせを重ねることで、自社にぴったりの在庫管理システムを作り上げることができますよ。

まとめ

在庫管理の見える化は、「ロケーション管理を行う」「在庫管理システムを導入する」「5Sを徹底する」といった方法で実施することが可能です。

在庫管理の見える化を行えば以下のようなメリットがあるので、是非実行してみましょう。

・在庫切れや過剰在庫を防ぐことができる
・業務効率化が期待できる
・コスト削減につながる
・倉庫スペースの無駄をなくすことができる
・サービスの品質が保持される

「在庫削減」のメリットや方法は?おすすめの在庫管理システムまで紹介!

Last Updated on 2022年11月2日 by art-mylogi

在庫削減のメリットは?在庫削減を行う方法は?と気になっていませんか。

結論、在庫削減を行うメリットは「キャッシュフローの最適化」「保管場所や維持経費の最適化」「商品の品質維持」ができること。

また在庫削減を行う方法としては「在庫の種類を減らす」「作業工程をスリム化する」「在庫管理システムを導入する」といったことが挙げられるでしょう。

この記事では、他にも在庫削減を行う際におすすめの在庫管理システムや在庫削減を行う際の手順などを紹介しています。ぜひ参考にしてくださいね。

この記事を監修した人

藤井 玲

2002年に楽天市場へ出店したことをきっかけに、EC支援サービスの提供をスタート。
累計18年、150社以上のサイト制作、運営経験を持つ。
一部上場企業のECサイトを10年間運営した経験から、運営全般、フルフィルメントの知見が豊富。
現在は、Shopify Expert Partnerとして、ECサイトの新規出店支援はもちろん、
売上改善や業務改善などのコンサルティングを手掛けている。

在庫削減を行うメリットや効果

ここでは、在庫削減を行うことで得られるメリットや、在庫改善における効果についてご紹介します。

①キャッシュフローの最適化

在庫数を減らすことで得られるメリットの1つとして、「キャッシュフローの最適化」が挙げられます。前提として、ほとんどの場合、商品の仕入れは現金で行われるため、「在庫=資産(現金がかたちを変えたもの)」であるという認識を持つ必要があります。
そのため、在庫が売れ残ってしまうと、仕入れにかかったコストを回収、つまり利益を生み出すことはできず、自社の資産は減少したままとなります。在庫は現金がかたちを変えたものではありますが、売れ残りの廃棄商品となってしまえば、現金のように自由に運用することはできません。そこで、需要予測に基づき、欠品を防ぐために最適な数値である「適正在庫」を基準とした在庫の削減を行うことで、キャッシュフローの悪化を防ぐことにつながります。

②保管場所や維持経費の最適化

売れ残った在庫を処分する場合、廃棄にもコストが発生します。さらにいえば、廃棄にかかる処分コストだけでなく、仕入れ、入庫、管理、出庫など、商品が保管場所に入ってから出るまでの作業にも無駄が生じてしまいます。
適正在庫に基づいて在庫を削減することで、それらの余分なコストや作業工数の削減を実現できるだけでなく、保管場所や賃貸料、光熱費といった維持経費、さらに管理に要する人件費などの最適化を見込むことができます。

③商品の品質維持

欠品防止のために、多くの在庫を保有していても、長期間にわたる保管になれば、自然と商品の品質も低下します。さらに、品質だけでなく、トレンドや市場ニーズの変化、賞味期限切れなど、商品そのものの価値が下がってしまい、結果的に想定していた価格を下回っての販売や、廃棄商品となってしまうことも少なくありません。
したがって、適正在庫で算出した数値目標を基準に、それまでの在庫数を減らすことで、商品在庫全体の品質や価値の維持につなげることができます。とくに、実物を手にとって見えないECサイトの場合、商品の品質がユーザーの期待を下回ることがあれば、リピート顧客を獲得する機会を逃すことにもつながりかねません。反対に、顧客の期待を上回る価値を提供できれば、リピート層の獲得や口コミでの拡散など、ECサイト全体の評価向上にもなり得るでしょう。

在庫削減を考えたときにに実践したい3つの方法

実際に在庫削減をする場合、以下の方法を実践してみるのがおすすめです。

①在庫の種類を減らす
②作業工程をスリム化する
③在庫管理システムを導入する

それぞれ見ていきましょう。

①在庫の種類を減らす

在庫の数量は、保有する在庫の種類と、それぞれの数を掛け合わせた数値の合計で示すことができます。

そのため、在庫削減の手段として、在庫の種類を見直すようにしましょう。

というのも、保管する在庫の数でなく、種類を見直し、削減することで、保管スペースの最適化が可能になるから。在庫は種類ごとに管理することがほとんどであるため、余分な在庫を減らし、その分に空きスペースを生み出すことで、在庫の置き方や保管方法の改善、維持経費や作業工数の削減にもつなげることができるでしょう。

具体的にどういった種類の在庫を削減すればいいかというと、まずは各商品の売れ行きに着目してください。出庫の頻度が少ない、つまり在庫に動きがあまり見られない商品に関しては、仕入れの中断を検討するのがおすすめです。

②作業工程をスリム化する

また在庫削減をするためには、倉庫などの保管現場での作業工程をよりシンプルにするのがおすすめです。作業工程をスリム化することで、在庫状況を常に把握できる環境が作れるからです。

過剰に在庫を抱えてしまっている場合は、「なにが・どこに・どのくらいあるか」が明確になっていないケースが少なくありません。保管方法が煩雑であると、商品の入荷時期を考慮せずに出荷してしまい、結果として商品価値の低下によって廃棄になってしまうことがあります。また、保管場所が曖昧であったが故に、余計に仕入れを行ってしまったという事態も招きかねません。

そのため、現場での保管に関するルールを設定し、社内でしっかりと浸透させることで、在庫管理の業務プロセスをシンプル且つ可視化できるようにする必要があります。

③在庫管理システムを導入する

エクセルや書類など、データ上の在庫情報と、実際の在庫数に差が生じる場合には、「在庫管理システム」の導入の検討もおすすめです。

在庫管理システムとは、入出荷に合わせて商品の在庫情報を自動で管理するシステムのこと。

例えばEC事業者が在庫管理システムを利用すると、倉庫内の在庫状況に合わせてECサイトやECモールの在庫情報も自動で変更させることが可能です。倉庫内の商品の在庫状況も一目で確認することができるため、過剰在庫や在庫欠品が起こってしまうリスクを抑えることができます。

また在庫管理システムによっては、商品の賞味期限までを管理することができるサービスもあるので、倉庫で食品を取り扱っている事業者でも安心して利用することができますよ。

※詳しくは『在庫削減におすすめな在庫管理システム3選』をご覧ください。

在庫削減におすすめの在庫管理システム3選

ここでは在庫削減におすすめの在庫管理システムを3つ紹介していきます。

・EC,通販事業の在庫管理ならmylogi
・製造業や卸売り業の在庫管理ならzaico
・医療業界の在庫管理ならスマートマットクラウド

それぞれ見ていきましょう。

mylogi


mylogiは、アートトレーディング株式会社が提供する在庫管理システム。

mylogiの強みは、EC・通販事業に特化した在庫管理システムだということ。

バーコードで商品の入出荷作業を管理するだけではなく、ECサイトやECモールの在庫状況を一括してすべて管理することができるところです。(例えば、倉庫の在庫が1つ減った場合に、運営中のECサイトや楽天・Amazonなどのモールの在庫情報も自動的に変更されます。)

また、”複数倉庫管理”という機能も搭載されているため、自社の倉庫だけではなく「ZOZO Town」や「Amazon FBA」などの委託倉庫の在庫情報も一括して管理することが可能です。

料金も月額固定費となるため、すでに出荷量の多い倉庫やこれからどんどん出荷が増えていく予定の倉庫であってもお得に利用することができますよ。

\mylogiについてもっと詳しく知りたいなら/

zaico

zaicoは、株式会社ZAICOが提供する在庫管理システム。特に製造業や卸売業におすすめのサービスです。

zaicoの一番の強みは、とにかく料金が安いこと。QRコード・バーコードのスキャンを使ったバーコード管理が最低月々980円から利用することができ、期限管理やピッキングリストの作成など他の機能を追加してもMAX月々9,800円で利用することが可能です。

またシステムの操作は、スマホで直感的に操作することができるので、初めて在庫管理システムを利用するというスタッフも簡単に使いこなすことができるでしょう。

スマートマットクラウド


スマートマットクラウドは、(株)スマートショッピングが提供する在庫管理システム。特に医療業界におすすめのサービスです。

スマートマットクラウドの最大の特徴は、ゼロクリックで在庫の自動発注ができるというところ。重さで在庫の数を感知する専用のマットを商品の下に引き管理することで、設定した数量を下回ったタイミングで在庫を自動発注することができるのです。

スマートクラウドを利用すれば、通常の在庫管理システムのように、バーコードでスキャンして商品情報を管理する必要がないので、作業時間の短縮やヒューマンエラーを防止することができますよ。

在庫削減を行う手順

保有する在庫を見直し、より適切な数量や品質での管理を目指す在庫削減は、

①現状把握
②適正在庫の算出
③目標数値に基づいた在庫削減

の3段階に分けて行いましょう。

①現状把握

現状把握では、その時点での在庫数や保管方法、商品の品質などの在庫状況に加え、業務フローや現場でのルール、情報管理の仕方など、現場での規則や目に見えない業務やモノ、情報などの「動き」まで確認する必要があります。

というのも、「在庫管理の改善=在庫数の削減」であるとは一概に言い難いからです。業務フローや在庫とそれに関する情報管理など、在庫数以外にも改善の余地があるケースがほとんどです。業務フロー改善や情物の一致を目指す場合は、在庫削減に加えて、従来の管理方法の見直しや在庫管理システムの導入などの施策も挙げられるでしょう。

そのため、保有すべき適切な数値を算出する前に、今一度自社の現場に関して、細部まで把握することが必要となります。

②適正在庫の算出

現状把握を通して、倉庫などの保管現場での課題を洗い出したあとは、自社で抱えている在庫数が適切であるかどうかについて、数値を用いて確認する必要があります。

ここで、根拠のない曖昧な数値のまま在庫の削減を行うと、販売機会の損失などといった、リスクにつながりかねないため、適正在庫を算出することで、明確な数値目標を設定するようにしましょう。

適正在庫とは、企業利益の最大化を目的とした、欠品状態に陥らない、最小限の在庫数を意味します。基本的に、適正在庫は適正在庫=安全在庫+サイクル在庫で求めることができます。

▼安全在庫
「欠品防止」を目的とした最小限の在庫数を意味します。在庫だけでなく、企業の利益最大化を目的とする適正在庫との違いとして、「在庫」により焦点を当てているといえるでしょう。

▼サイクル在庫
発注後から、次回発注するまでの期間に消費する在庫数の半分を意味し、平均需要とそれに対する在庫数を把握することができます。

適正在庫は、年間の平均在庫数との比較が効果的だといわれています。また、適正在庫も、年間もしくはそれよりも短い期間で、定期的に算出することで、常に在庫数の最適化を図ることができるでしょう。

③目標数値に基づいた在庫削減

適正在庫で算出した目標数値を基準に、在庫を削減するための施策を実施します。単に仕入数を減らすだけでなく、リードタイムの短縮や保管方法の変更など、現場全体での改善が必要となることもあります。

まとめ

いかがでしたでしょうか。
在庫管理は、企業全体の利益に影響を及ぼすことから、大きな役割を果たしています。在庫管理の改善施策を検討するうえで、在庫削減こそが最良の手段であるとは一概に断言することはできかねます。しかしながら、在庫の削減を実施することで、キャッシュフローや保管スペース、人員配置の最適化、商品の品質維持など、多くの効果を期待することができます。ぜひ参考にしてみてください!

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物流管理とは?目的や課題など、基礎知識をご紹介!

Last Updated on 2022年11月2日 by art-mylogi

企業の経済活動そして人々の日常生活において、物流は欠かせない存在となっています。確実そして効果的な物流を実現するうえで、物流管理は欠かせません。今回は、物流管理について、物流管理とは?から目的や課題、効率化を図るためのツールなどをご紹介します。ぜひ参考にしてみてください!

物流とは

物流とは、「商品(モノやサービス)の流れ」を意味します。生産者または販売者である企業が、該当商品を消費者の手元に届けること、そしてその過程を指します。
具体的な業務内容としては、商品の配送だけでなく、五大機能として知られている「輸送」「保管」「荷役」「包装」「流通加工」が挙げられます。

近年、継続して市場規模を拡大させているEC事業においても、バックエンド業務の一つとして、物流は大きな役割を果たしています。

物流管理の意味とは?

物流管理とは、「商品の品質を維持し、顧客の依頼に沿った適切な量・種類・時間・場所・価格でお届けするための業務全般の管理を行うこと」を意味します。

そのため、商品そのものや品質などの管理だけでなく、使用する資材や倉庫、人件などのリソースや、それに付随して発生する膨大な情報の一元管理も求められます。

物流管理は、物流を通して該当商品を消費者の手元に届けるにあたり、商品の劣化を防いだり、可能な限り最短で配送したりなど、高品質なサービスを提供するために欠かせません。

物流管理を行う目的とは?

物流管理を行う目的は以下の通りです。

①物流の品質を向上させるため

物流管理を通して、商品お届け完了までの正確さスピード感を追求し、物流というサービスの質を向上させることができます。物流サービスの評価項目として以下が挙げられます。

✔︎欠品状態が発生していないか

 
欠品状態を防ぐうえで、「在庫管理」が鍵を握ります。ただし、品切れ防止を意識しすぎるあまり、過剰に在庫を抱えてしまっては、在庫のロスにもつながり兼ねません。反対に、余剰在庫の発生の防止に努めた結果、欠品状態に陥り、販売機会の損失に至ってしまうケースも少なくありません。

したがって、「なにが・どこに・どのくらいあるのか」を常に見える化する社内ルールや業務上のシステムを設定したり、売上の分析や適正在庫の算出などを定期的に行ったりする必要があります。また、物流管理システム在庫管理システムを利用し、最低在庫数を自社で設定し、自動通知機能を用いることで、欠品状態になる前に、スムーズに商品の再入荷を行うことが可能になります。

✔︎商品の品質が維持されているか

 
商品の品質維持に関しては、一連の物流業務において、複数回にわたって検品作業を行う必要があります。入荷後や、受注に至るまでの期間における検品作業では、不良品のチェックを入念に行う必要があります。ここで、担当者や作業を行う頻度など、社内で明確なルールを設定することで、検品における業務効率を高めることにつながるでしょう。

また出荷前の検品においても、注文内容と合致しているかの確認に加えて、商品の状態に関する最終確認を行う必要があります。とくに、商品の実物を見ることのできないECサイトでは、商品そのものの品質は、ECサイト全体の評価に直結するため、細心の注意を払うよう意識しましょう。

✔︎注文通りの商品、数量が届けられているか

 
顧客からの注文通りの商品や数量を届けるためには、まず注文を受けた際に、商品や顧客に関する情報の正確な管理が重要となります。この時のポイントは、商品データと顧客情報を一元管理することです。それぞれ別で管理してしまうと、そもそもデータの確認作業に余分な時間を要することになります。

受注後には、それらの情報に基づいて、商品のピッキングや梱包、書類作成を行います。受注管理システムをはじめとした、コンピューターによる自動での確認と、担当する作業員による目視での確認を並行して行うことで、誤出荷を防ぐことができます。

✔︎依頼通りの梱包がされているか

 
受注の際に、梱包材やラッピングなど、梱包に関して特別な依頼がなされるケースもしばしばみられます。顧客の注文に確実に応えるために、梱包時にも、受注した際の情報に正確に基づいて業務を遂行する必要があります。

まずは、特別な梱包依頼があった際に、「だれが・どのように・だれに伝えるのか」に関して、社内でのルールを決めることで、業務の標準化を図る必要があります。

✔︎納期が守られているか

 
物流サービスを向上させるうえで、顧客によって指定された納期は厳守することが前提となります。ただし、配送までのリードタイム短縮を試みたことで、梱包時や出荷前の検品作業が疎かになってしまったり、情報伝達に漏れが発生してしまったりなど、結果としてミスの発生につながってしまったというケースも少なくありません。そのため、作業全般におけるスピードと正確さの両者のバランスを保つことも心がける必要があります。

自社で配送までを行う場合は、配送管理システム(TMS)を利用することで、最適な配送スケジュールや配達状況を一貫して管理したり、書類作成を自動化することで、その他のコア業務に専念したり、などを実現することができます。

②物流コストを最適化させるため

物流では、多くのリソースが必要であることに加え、作業効率をあげるためにシステムを導入したりなど、業務を遂行するうえで必要となるコストが多く存在します。そのため、物流管理を通して、複数ある物流業務をそれぞれ見える化し、まとめて管理することで、不要なコストを削減することができます。

無駄なコストが比較的発生しやすい在庫管理において、解決策の1つとして、在庫回転率の算出が挙げられます。在庫の動きを可視化することで、入荷すべき在庫数の予測や、適正在庫や滞留在庫、過剰在庫など、より正確な数値での算出が可能になります。

物流管理における課題とは?

近年、ドライバー不足や労働環境の悪化など、深刻化する物流業界での課題はより注目を集めるようになっています。
今回は、物流管理に焦点をあて、物流管理業務にて頻繁にみられる課題をご紹介します。

情報伝達の際の漏れやタイムラグにより、倉庫内でスムーズに作業ができない

物流管理業務において、データ管理と正確な伝達が商品発送までのリードタイム短縮の鍵を握っているといっても過言ではありません。とりわけ、現場である倉庫と情報管理を行う事務所が離れている場合、情報伝達時の漏れやタイムラグの発生により、作業ミスや余分な作業時間が発生してしまっているケースが多々みられます。

現場にて、入出荷に関する情報、受注時に発生する商品・顧客データ、在庫状況など、リアルタイムで管理可能な環境を作り出すことが必要となります。
社内ルールを設定による、作業の標準化や、データを自動処理・一元管理する物流管理システムの導入は効果的な手段となるでしょう。

現場での在庫管理が乱雑になってしまう

明確なルールがなかったり、正確な数値などで在庫をデータにて管理していなかったりすると、倉庫内の在庫管理がいい加減になってしまうことで、在庫ロスや欠品状態を生み出し、結果的に販売機会の損失につながってしまうケースがしばしば見受けられます。

そのため、倉庫内の「なにが・どこに・どのくらいあるのか」を常に明確にし、在庫状況の見える化を心がける必要があります。

効果的な物流管理を行うためのツールとは?

ここまで、倉庫管理を行うWMSや物流管理システム、在庫管理システム、受注管理システムなど、業務を自動化するためのツールについていくつか言及してきました。
そこで、上記のシステム以外で、効果的な物流管理を行うための手段をご紹介します。

バーコード管理

複数回にわたる検品作業や、定期的な品質管理作業などにおいて、人による作業では多くの時間と手間を必要とします。そこで、バーコードを用いて管理を行うことで、業務効率を大幅に向上させることができます。

バーコードを読み取る際に、従来では専用のハンディーターミナルを用いることがほとんどでしたが、最近では、タブレット端末やスマートフォンでの読み取りも可能になり、導入のハードルが下がってきています。

さらに、倉庫内の構図が複雑、一度の入出荷時に扱う商品量が多い場合、バーコードよりも読み取り精度が高く、且つ多くの情報を保有できるRFIDの利用もおすすめです。

物流アウトソーシング

物流管理業務において、多くのコストや労働力に加えて、倉庫や配送手段となる車両など、多額のリソースが必要となります。そこで、外部のプロに委託可能な物流アウトソーシングサービスの利用が効果的です。

業務全般だけでなく、自社で課題感をもつ業務を部分的にアウトソーシングすることも可能です。とくに、小中規模のECサイトを運営する際には、アウトソーシングサービスを利用することで、物流業務の地盤を固め、より精通したノウハウを獲得することができます。ただし、委託先との密な連携が取れていない場合、自社内に知見が蓄積されない、受注や発送時のミスを誘発する原因となるなど、懸念点もみられるため、注意が必要となります。

物流管理におすすめのシステム3選

ここでは物流管理におすすめのシステムを3つ紹介していきます。

・mylogi
・ロジザードZERO
・TOMAS

それぞれ見ていきましょう。

mylogi


mylogiは、アートトレーディング株式会社が提供する物流管理システム。EC運営会社が作ったシステムなので、ECや通販事業者におすすめのサービスです。

mylogiの一番の強みは、倉庫管理システム(WMS)と受注管理システム(OMS)一体型の機能が使えるということ。バーコードによる倉庫管理だけではなく、商品の受発注に応じてECサイトやECモールの在庫情報を自動で変更することができる受注管理システムの機能も利用することが可能なんです。

また倉庫管理機能では、「ZOZO Town」や「Amazon FBA」などの委託倉庫の在庫管理も可能。料金も月額固定費なので、出荷する商品の量が増えてもコストが増えることがなく安心ですよ。

\mylogiについてもっと詳しく知りたいなら/

ロジザードZERO

ロジザードZEROは、ロジザード株式会社が提供する物流管理システム。

一番の強みは、多くの周辺システムとの連帯が可能なこと。様々な受注管理システムや倉庫内の自律走行搬送ロボットなどと連帯することができるため、入出荷の多いECサイトや倉庫で多く利用されています。

またサポート体制も豊富で、わからないことや困ったことがあれば365日サポートチームが対応可能。現場スタッフも安心してシステムを利用することができますよ。

TOMAS


TOMASは、株式会社関通が提供する物流管理システム。

一番の強みは、ハンズフリーによる作業の効率化ができるところ。TOMASのバーコード作業は、スマホと指に付けられるリングスキャナーで行うので、両手をふさがず作業をすることができるんです。

またピッキングリストは、スマホで表示させることができるため、ペーパーレス化を実現することも可能になります。

業種業態を問わず様々な企業での導入実績があるため、安心して利用することができますよ。

まとめ

いかがでしたでしょうか。確実そしてスピーディーな物流は、ECサイトをはじめとした各事業、そして企業全体の信頼獲得につながります。また、物流は、事業者にとっても、コストのや無駄な作業の削減を行うことで、利益を最大化できる、重要な存在です。効果的な物流管理を行うことで、物流における業務効率の向上を図りましょう。ぜひ参考にしてみてください!

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物流システム26社比較!特におすすめの3社もランキング形式で紹介!

Last Updated on 2022年11月1日 by art-mylogi

物流システムとは、物流に関する情報をまとめて管理することができるシステムです。導入によって、物流業務の効率化やコスト削減などを実現することができます。

今回は、物流システム26選を種類、機能、コストなどの点から徹底比較していきます。また特におすすめの物流システム3社もランキング形式で紹介していくので、是非参考にしてくださいね!

物流システムとは?

物流システムとは、物流業務で発生する一連の作業や情報を一元管理するシステムです。
製品の仕入れからお客様の手元に届くまでの全体フローをカバーする物流システムは、倉庫管理システム(WMS)」「配送管理システム(TMS)」に分けられます。

WMSとは?

Warehouse Management System、通称WMSは、「倉庫管理システム」として知られています。主に、入荷、棚卸、在庫、出荷管理など、倉庫内で発生する業務、情報の一元管理を行います。

倉庫管理システムを導入することで、正確な数値の把握や、膨大なデータの一元管理が可能になり、作業工数やミスなどを最低限におさえることができます。また、倉庫内の作業が見える化されることで、在庫回転率や販売状況を数値で記録、分析することも可能になり、余剰在庫の削減や売上向上を実現することができます。

TMSとは?

Transport Management System、通称TMSは、「配送管理システム」とも呼ばれています。商品の出荷後から、お客様へのお届けまで、つまり出荷後に倉庫外で発生する業務と、それにまつわる情報の一元管理を行います。代表的な業務内容としては、発送に伴って発生する書類作成、配車や運賃の管理、リアルタイムでのドライバーや荷物状況の管理などが挙げられます。

配送管理システムを導入することで、手作業で行う業務を大幅に削減することができます。また、リアルタイムで荷物やドライバーの状況を把握することができるため、より効率の良い配車や荷物の紛失防止を実現することができます。

物流システム26社の比較表

数あるシステムの中から、自社に合ったものを選定する際にみるべきポイントとして、特徴や機能に加えて、「システム体系」「料金体系」「導入前の無料トライアルの有無」が挙げられます。それでは実際に、物流システムの比較表を見ていきましょう。


物流システムランキングTOP3

ここでは物流システム26社を比較した上で筆者がおすすめする物流システムをランキング形式で3社紹介します。

▼物流システムおすすめランキング
1位:mylogi
2位:TOMAS
3位:COOOLa

一つずつ見ていきましょう。

1位:mylogi


mylogiは、アートトレーディング株式会社が提供する物流システム。特にECや通販事業者の物流管理におすすめのシステムになります。

mylogiの一番の強みは、通常の物流システムに搭載されている倉庫管理の機能の他に、ECサイトやモール上での在庫の受注管理も対応できるところ。倉庫内の在庫に合わせて、ECサイト上での在庫数も自動で変更させることができるので、在庫欠品などのリスクを防ぐことができます。

また倉庫管理機能では”複数倉庫管理”という機能も搭載されているので、「ZOZO Town」や「Amazon FBA」などの委託倉庫の在庫数も一括して管理することが可能。

料金も月額固定費となっているので、どんなに売り上げが増えても、システムの利用料金が上がることはなく安心ですよ。

\mylogiについてもっと詳しく知りたいなら/

2位:TOMAS


TOMASは、株式会社関通が提供する物流システム。物流会社が現場で作り、実際に使い込んだシステムなので、物流現場の課題をまるっと解決することが可能です。

TOMAS最大の強みは、スマホ端末とリングスキャナを運用することで、ハンズフリーで倉庫作業ができるところ。またピッキングリストをスマホで確認することができるので、ペーパーレス化を実現することも可能です。

また事業者さんの現場に合った運用をするために「アパレル」や「食品」「医療業界」など業種ごとに合わせたシステムを提供しているので、どんな業界でも安心して利用することができますよ。

3位:COOOLa


COOOLaは、株式会社ブライセンが提供する物流システムです。

COOOLaの強みは、ローコストで柔軟なシステムカスタマイズができるところ。というのも、株式会社ブライセンはもともとソフトウェア開発会社なので、自社内ですぐ簡単にシステムのカスタマイズをすることが可能なんです。

安価な料金で事業者の特徴に合わせた思い通りの物流システムを制作することができるため、確実に自社の物流課題を解決することができますよ。

物流システムの種類は3種類

物流システムには「クラウド型」「パッケージ型」「ハイブリッド型」の3種類があります。

本章では、それぞれの特徴やメリット・デメリットを紹介します。

クラウド型

クラウド型のシステムでは、ネットワークに接続されているサーバによって提供されたシステムを、遠隔からPCやタブレット、スマートフォンなどを用いて利用します。利用の際は、ネット環境が必要になります。
つまり、他者によって構築、所有されたシステムをインターネットを通じて利用するサービスです。

メリット・ネット環境さえあれば、場所を問わず利用できる
・自社専用システム構築の必要がなく、導入コスト・時間・手間を最低限に抑えることができる
・システム管理やエラーへの対応などを自社で行う手間、労働力を省き、他のコア業務に専念できる
・無料トライアルサービスを提供しているサービスも多く、導入前に自社とマッチするか、実体験を通して確認できる
デメリット・システムのインフラを自社で独自に管理できない
・外的要因によって業務遂行の妨げとなり得ることもある
・オフラインでは利用することができない
・自社に合わせた自由なカスタマイズがしにくい

パッケージ型

パッケージ型のシステムでは、ベンダーによって既に構築されたソフトウェアを利用します。ソフトウェアの購入後、自社のPCへのインストールが必要になります。

メリット・手軽、且つ短期間で導入や運用開始を実現できる
・短期的または中長期的のみでの利用もできる
・業務を業界の標準に合わせることができる
デメリット・システムを利用できる媒体、管理者数、システム内の機能が限られている
・運用にあたり、自社の既存の業務フローやシステムを変更する手間がかかる
・ベンダーからの定期的なバージョンアップにも対応しなければならない

オンプレミス型

オンプレミス型のシステムとは、言い換えれば「完全オーダーメイド型」のシステムです。自社が抱える課題やニーズ等のヒアリングを通して、自社独自のシステムを開発してもらうことができます。

メリット・自由なオーダーメイドを通して、自社に最適なシステム導入できる
・ソフトウェアを自社のみで管理することができる
・外的要因に左右されることがほとんどない
デメリット・システム開発までのヒアリングに時間がかかる
・初期費用が高く、運用までにも時間がかかる

・システム運用管理業務を自社で行う必要がある

ハイブリット型

ハイブリット型システムとは、パブリッククラウドと、自社独自のオンプレミス型システムを融合させたシステムです。データの機密度合いに合わせて、セキュリティに不安があるパブリッククラウドと、安全とされるオンプレミスを使い分けることができます。

メリット・オンプレミス型システムと比較してより低価格で導入できる
・セキュリティの強度や全体のコストを調節できる
デメリット・クラウド型と比較すると、導入コストかかる
・導入までに時間や手間がかかる

物流システムを選ぶ際のポイントは?

物流システムを検討する際の大前提として、システム導入の目的や、解決したい課題コストなどを明確に設定することが必要となります。

自社が抱える課題が曖昧な場合は、各サービスの無料お問い合わせを通じて、外部のプロに相談することも、より迅速なシステム導入を実現するうえで、効果的な手段となるでしょう。

しかしながら、数ある物流システムの中からいくつかの候補に絞り込むことも容易ではありません。
そこで、物流システム検討時に注意すべきポイントをご紹介します。

①システム体系

まず、物流システムに求める最大のことを明確にしましょう。

コストや導入までのスピードを重視する場合、比較的安価な初期費用と月額の固定費で利用でき、スムーズな導入が可能なクラウド型がおすすめです。短期間での契約も可能なため、EC事業を始めたばかりの小規模な店舗でも比較的取り入れやすいといえるでしょう。

また、機能セキュリティを重視する場合は、自社に合ったシステムを一から構築できるオンプレミス型がおすすめです。自社の物流フローの変更に合わせて、システムも自由に変えられるため、長期的な利用に向いています。

②業界特化型

いかなる商材であっても、在庫の品質維持は重要ですが、消費期限や使用期限が明記されている医薬品や食品を扱う場合、該当の業界に特化した物流システムを選定することも効果的です。また、カラーやサイズなど、同一商品でも内訳の多いアパレル業界も、複数の業界特化型の物流システムが存在します。

商品に合わせて構築されたシステムであるため、精度の高い機能や使いやすさに加え、システムの運営会社がより業界に精通したノウハウを有しているという点もメリットとして挙げることができるでしょう。

③無料お試し

物流システム導入後、システムの有効活用を図るべく、社内での浸透も欠かせません。その際、「自社で扱う製品や既存の業務フローにあっているか」「操作がしやすく、作業の標準化が見込めるか」という点が重要になります。そこで、システムの運用会社が提供する無料トライアルの利用が効果的です。

実際に、利用してみて、使いやすさを自身で体験できるだけでなく、必要または不要な機能を見出すこともできるでしょう。システム選定に迷われている方は、ぜひ「無料お試しが可能かどうか」という点も視野に入れてみてください。

まとめ

いかがでしたでしょうか。物流システムの種類は多岐にわたり、差別化が難しく、自社に最適なシステムを選定することは容易ではありません。まずは、自社で解決したい課題や目的、料金設定などを明確にすることが必要になります。ぜひ参考にしてみてください!

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